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ライト・ケイヒル
LIGHT CAHILL

       
 
手順は「ファンデーション」「ウイングの取りつけ」「テールの取りつけ」「ボディの仕上げ」「ハックルの巻き上げ」の順です。
 
フック:バイアンC337#14
サイズ・レンジ:#12〜18
スレッド:8/0ブラック
ウイング:レモン・ウッドダック・フェザー
テール:ジンジャー・コックハックル・ファイバー
ボディ:FKダブ(ホワイティ)
ハックル:ジンジャー・コックハックル
 
 120年ほど前に米国で考案されたスタンダード・ドライを代表する名鉤(めいこう:名パターンの意味)。わが国でもたいへん人気の高いパターンです。日本のヒラタカゲロウに似た種属を模したものですが、ここで紹介するパターンは一般的に紹介されるものと、スレッドおよびハックルの色が違います。通常、スレッドは「ケイヒル・タン」で、ハックルは「ライト・ジンジャー」。しかし実は、120年前のオリジナルはブラック・スレッドとジンジャー・ハックルでした。つまりオリジナルは現在のものより少々ダーク調だったわけです。その後、スタイルも含め徐々に改良され現在のものに定着しました。むろん“どちらも名鉤”です。
 “改良型”はしばしば紹介されますので、ここでは(新鮮な)オリジナル・バージョンを紹介。ボディが水に濡れてスレッドの色が透過した際、水中からの見え方は絶妙です。その透過性を高める意味もあってボディ材には植物性素材を採用(オリジナルは獣毛)。比重の軽さでは全素材中No.1。タイイングの留意点としては、一にも二にも全体の部位のバランス、それも機能性や使い方を踏まえてのバランスです。また合理的なダビング・ボディの仕上げ方法とハックルの巻き方を紹介してあります。
 
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1. ウッドダック・フェザーの先端部を残して残りを折り返します。このままセットしてもいいですし、その折り返した部分をカットしても可。いずれにしても先端部をウイングに使います。
2. 長さを決めます。「シャンク×1.2倍」が長さの目安です。なおファンデーションはシャンクの3分の1程度まで。その部分にスレッドを固定しておきます。
 
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3. そのまま指をずらしスレッドで巻き留めます。指の間にループ状になったスレッドが見えますが、この状態から真下に引き締めるとウイング材がずれずに留められます。ボビンから出すスレッドを極力短めにすると簡単です。これを2回繰り返し完全に固定します。
4. 後ろ部分を斜めにカット。ボディ材を巻きつけた際の段差をなくすためのもので、ウイング材カットの際の“常識”です。カットしたらその部分が滑らかなスロープ状になるようにスレッドを巻き、そのままベンド部へ巻きつけていきます。
 
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5. テール材を取ります。一枚のハックルからシャンクの倍はある部分のファイバーを10数本むしりとります。左指で押さえて固定し、右側をむしるとファイバーの先端が揃いやすいもの。左指を動かすと不揃いになりやすくなります。
6. テール材をセット。セットする際の方法は[3]の「ウイング材巻き留め」と同要領です。長さは「シャンク×1.2〜1.3倍」。それを若干下向きに取りつけます。
 
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7. ウイングを立てます。ウイング材をつかんで後方に折り返し、前側にスレッドを5〜7回ほど掛けます。
8. ウイングがある程度立ったら、二等分し間にスレッドをたすき状に掛けて固定します。
 
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9. 正面から。右側が少々乱れていますが気にせずに。後の行程できちんと直ります。ちなみに、かような垂直気味に立ったウイング形状を「アップライト・ウイング(UP-RIGHT)」といい、さらに、このように二等分されたものを「ディバイデッド・ウイング(DIVIDEDー)」といいます。
10. ボディ材を縒りつけます。フックのぎりぎりの部分に縒りつけ、そこから巻き始めるのが一般的ですが、かなり余裕をもって(スレッドを余らせて)縒りつけている点にご留意を。また、スレッドをボディ巻き始め地点であるベンド部に移動させていない点(すなわちウイングの根元部にまだセットしたまま)にもご留意。この状態からベンド方向へ巻いていくと、縒りつけた部分がベンド部分のちょうど巻き始め部分になるという仕組み。さらに、続く11をどうぞ。
 
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11. 一般的な方法、すなわち巻きつけを開始する地点までスレッドを移動してから縒りつけようとすると、バイスが邪魔になったりスペースがないため、どうしてもフックぎりぎりの部分の縒りつけが“甘く”なります。また、縒りつけてから上にズラす方法も同じ結果になりやすいうえ、FKダブのように極細の素材など縒りつき度が高すぎてスムーズにいかないこともあります(無理するとダマができる)。ゆえに10の方法をお勧めします。ちなみにこの方法は、数年前、鈴木寿氏よりお教えいただいたもの。“それまで20年間、ナニやってたのかいな?”と情けなくなったほどに合理的な方法です。
12. ボディを巻いていきます。むろん隙間なくびっしりと巻き上げます。ウイングの根元まで巻いたらハックルを取りつけます。
 
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13. ハックルは2本用意します。ファイバーの長さはフック・ゲイプの「1.5〜1.7倍」が基準。根元部のファイバーはギザギザを残してシザーズでカット。むしり取る方法より断然抜けにくく、またズレにくくなります。裏側を上にして巻き留めますが、2枚を同時にセットするのではなく、1枚づつ、それも2枚目は1〜2mm程度前側にセットします。写真を見れば分かると思いますが、こうしないと(つまり重ねて同じ地点に巻き留めると)2枚目を巻く際に必ずファイバーが乱れ気味になります。
14. 余ったストーク部をカットしたら、その部分にもボディ材(ダビング材)を薄めに巻きつけます。こうするとハックルのストークが“食い込む”ためズレることなく奇麗に巻くことができます。また不要な力も要らなくなります。
 
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15. まず1枚目(上側に少しズラしてセットしたもの)を巻きます。ウイングの後ろ側に2回、前側に2回巻き、アイ部ぎりぎりのところで巻き留めます。巻き留める際は、ハックルを斜め前方に倒し気味にしてスレッドを2、3回掛けます。こうすると固定度がアップします。
16. 2枚目はまず1枚目の後ろに1回巻いた後、1枚目のファイバーの隙間を巻くようにして前に巻き進めます。ウイングを巻き込むことが多いので、一旦ウイングを指でまとめて後方に倒し(9の“乱れ”はここで修正)前側を巻きます。ウイングを倒さないと、場合によってはハックルが大きく乱れてしまいます。1枚目の段階で、ウイングが邪魔となるなら、もちろんその時にもどうぞ。フィニッシュして完成です。なお倒れ気味のウイングは前方に撫でつければ簡単に戻ります。
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