まず左写真を。2人のアングラーのうち手前が「アウトリガー」、その向こうは上述の「ルースニング」をそれぞれ行っています。ラインと水面の角度を見ると、手前はほぼ直角に対し向こうは鋭角、すなわち、より遠くを探っているわけです。アウトリガーでその地点を探ろうとすると、その分の長さのロッドを用意しなくてはなりません。“同じように投じればいいのでは?”と思うかもしれませんが、アウトリガーは「ウキの役割をもつマーカー」はつけない方法です。そのかわりシンカーを取りつけますから、遠くへ投射しても必然的に手前にきてしまいます。その結果、ロッドティップの真下に垂れ下がって“安定”。ルースニングの場合、その“ウキ”がロッドティップの役割を果たすわけです。すなわちルースニングなら10m以上のポイントも探れるのに対し、アウトリガーはせいぜい3m程度のレンジしか探れない釣りです。
むろん、それなりの優位性はあり、そのひとつが「魚信感知」。時に“コツコツ”とか“ビンビン”とばかりに直接的に腕に伝わります。それが血流の「脈」にたとえられ、日本では「脈釣り」といわれます。渓流のエサ釣りで最も多用される方法です。ちなみに“OUTRIGGER”とは「船外浮材」のこと。辞書をどうぞ。イラストが載っています。右写真のように腕を突き出したサマがそれにたとえられました。ついでに“LOOSENING”は「解放/ゆるめる」というような意味の和製英語。ウキの下のティペットやフライが流れのままに漂う点から命名されました。 |
| [タックルとシステム] |
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番手は#3〜5。番手よりも「長さ」が問われ、上述した理由により長いほうが有利です。マーカーは、まさに「目印」。浮力はないほうが、この釣り方の特徴は活かされます。というのは、ウキがないため自在にタナを探ることができるからです。ウキがあると、それより浅いタナは探れても深いタナは探れません。リーダー&ティペットは6X以下で7.5〜9ft。細いほうがやはり有利ですし、また長すぎると遠くを狙う際に弊害がでます。シンカーは必須です。大型(スプリットショットならB〜3B表示)を使うこともありますが、中型が主体です。重すぎると魚信はその部分で吸収されてしまい、アタリがでないからです。米国や日本の一部では、「ツイストン」なる板状のシンカーをそのまま巻きつける方法が紹介されますが、米国あたりの大型魚を相手にするならともかく、わが国の30cm未満のイワナやヤマメを狙うのでしたら、おやめになったほうが無難です。なおロッド・アクションは投射性ではスロー気味のほうが上、腕に伝わる魚信感知力ではファーストが上、合わせの確実さでは結果的に互角となります。 |
| [基本メソッド] |
長いロッドを使いショートレンジを探る場合はロッドを立て気味に、遠くを狙う場合は水平にして腕全体を伸ばします。この場合、ロッドティップからでるラインを極力短めにすると、限界点まで遠方を探れます。その際、リーダーが長すぎるとトップガイドからラインが出ない状態になります。打ち返し時のキャスティングやフッキング後のやりとり面で弊害がでますので、それを前提にリーダーの長さを決定すべきです。このアウトリガーならではの優位性は、ロッドティップの操作ひとつで狙ったポイントに的確にフライを流し込みやすくなる点(ルースニングは基本的に流れまかせ)。狙いにくい岩周りや、エゴ(岩壁がえぐられたところ)などを狙うことができます。むろん近距離に限られますが、釣り人の多い今日、こうした(狙いにくい)ポイントに鱒が付いて(残って)いるのは事実です。
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