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ユスリカとフライ

ユスリカは完全変態、すなわち卵、幼虫、蛹、成虫と変態・成長します。
トビケラと同じですが、蛹、特に水面に浮上した蛹と、
羽化直後の成虫が最重要視される点も全く同じです。
ユスリカは水質の汚濁にひじょうに強い水生昆虫ですから、
都市化や開発が進む現在、鱒にとっての重要度はますます高まる一方です。
そうした背景もあって、ユスリカを模したフライ、
すなわち「ミッジ・フライ」は年間を通して必須となり、
しかも短期間のうちに日本ならではの独自の発達を遂げました。
間違いなく日本は世界で最もミッジ・フライやミッジ・フィッシングが発達した国です。
代表種「セスジユスリカ」を例に、各ステージのフライパターンを紹介します。

     
  1. 蛹
*単純構造ながら胸部と
腹部にメリハリが


体長は6〜8mm。フックサイズ#20前後。ユスリカの中では中型種。“手(ウイングケース)”を揃えてオジギしてる風です。
[ミッジ・ピューパ]
*ウイング・パッドを
リアルにしたパターン

腹部はストリップド・ピーコック、ウイング・ケース(胸部)は同ハールが一般的。胸部を接着剤で固着しよりリアルに。結構重要な点です。
     
  2. 水面に浮いた蛹
*“据え膳”状態。
メタリックにきらめくことも


羽化のために水面に浮上。体内にガスを抱いているため時に著しくきらめきます。身体を 頻繁にくねらせるためキラッキラッときます。
[フローティング・
スパークリング・ピューパ]

*とにかくよく効く傑作中の傑作

“超凄腕”としてつとに名高い杉坂研治氏の作。ボディのキラメキと透過性を重視したボディ構造はあらゆる状況で鱒を魅了します。
     
  3. スティルボーン
*「て」の字状になる
ユニークなスタイル


上は成虫ですが、下は脚と羽翅が脱皮殻にひっかかり絶命したスティルボーン。ユスリカはこのような状態に陥る個体が多いものです。
[バディング・ミッジ]
*ウイングがボディを表す
スティルボーンパターン


“BUDDING”とは「芽生えた」なる意味。米国の著名達人D.マーティン氏考案。ウイングがボディを表現。「て」の字状です。
     
  4. 成虫
*きらめくボディは成虫も同じ

腹部は光輝性に富み透過性も抜群。太い胸部とのメリハリが大ですが、これは♂の特徴。♀は写真3。ご覧のとおり全体がズン胴です。
[ミッジ・アダルト]
*日本のスタンダード・ミッジ・スタイル

ハックルをぱらりと巻いて下側をフラットにカット。浮き方によってフローティング・ピューパにもなる実戦性の高いパターンです。
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