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その他の水生昆虫とフライ

カゲロウ(メイフライ)、トビケラ(カディス)、カワゲラ(ストーンフライ)、
ユスリカ(ミッジ)といった4大種属以外の水生昆虫を、
そのフライとともに紹介します。
“その他”といっても、時期によっては4大種以上に重要度が高まる種属もいます。
ガガンボがそうですが、そのガガンボほか5種を紹介します。

 
[ガガンボ]
 
[ブユ]
 
[センブリ]
[トンボ]
 
[カワトンボ]
 
 
●ガガンボ(CLANE FLY/DADDY LONG LEGGS)
陸生、半陸生、水生とたくさんの種属がいますが、フライフィッシングで重要視されるのは、むろん水生種のみです。とりわけ「ウスバガガンボ」や「フタマタウスバガガンボ」などの「Antocha(アントカ:学名ながら通称化)」系種属は晩春から初夏にかけての集中ライズを誘発する最重要種です。
     
  1. 幼虫
*ガガンボ・ラーバは
スリムなイモムシ状
[クレイン・パフ・イマージャー]
*渋いライズに効果大
 

これは釣ったヤマメの胃から抽出したもの。これだけ飽食されています。水中羽化して浮上するイマージャーはさらに膨大な量です。

「ミッジの達人」なる異名をもつ古川雪浩氏考案。ガガンボのイマージャーはアダルトとは似ても似つかぬ姿。水面直下をドリフト。
     
  2. 産卵のために終結した成虫
*晩春から初夏にかけて大量羽化
[ループウイング・ガガンボ・イマージャー]
*水面に絡みやすい合理的なデザイン
 

フライ界で最も重要視されている「ウスバガガンボ」の一種。むろん完全変態する水生種です。体長8mm前後。カラーはクリーム。

わが国指折りのフライ・キャスターとして著名な岡田裕師氏考案。ボディ等まさに水面に到達したばかりのアダルト(イマージャー)。


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●ブユ(BLACK GNAT/BLACK FLY)
吸血昆虫で知られます。初夏から晩夏にかけて、それも夕刻から夜にかけて“被害”が多発しますが、集団羽化期・同時間帯とぴったり符合します。相当の急流に集団で生息し、そして一斉に水中羽化。下流のプールまで一気に流され時にライズを誘発します。その時期、大きなプールでのイブニング・ライズ時で、ハッチする虫が見えないのにライズが多発なる状況でしたら、サイズ#18前後の「ブラック系」をお試しのほど。
     
  [成虫]
*ずんぐりボディの極小サイズ


小型のハエのようなスタイルですが、ハエやユスリカと同じ双翅目の昆虫です。体長は5mm前後のミッジサイズ。
[ブラック・スマット]
*水面に絡みやすい合理的なデザイン


日本では“ナット”が一般的ですが英米では“SMUT”。最も捕食されやすい水面に張りついたトラップド状態を意識したデザイン。


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●センブリ(ALDER FLY)
トビケラ(カディス)にソックリで、実際、しばしば間違えられますが、この「千振」は脈翅目の水生昆虫で毛翅目のトビケラとは全くの別種です。英国ではたいへんポピュラーで、500年も前からイミテーション・フライがあったほど。わが国では初夏から夏にかけて平地で多く見られます。
     
  [成虫]
*“コワモテ風カディス”の雰囲気


ヤマトセンブリなる種。体長15mm前後で、全身はほぼブラック。陸上で蛹化する“半水生型”。その気で捜すと結構見つかりますよ。
[アルダー]
*古くから使われている有名ウエット


たいへん有名なウエット・フライ。ルーツは500年前。その当時は“ドライ”として使用。濁りのある状況や夏の山岳渓流などに好適。


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●トンボ(DRAGON FLY)
トンボは不完全変態の水生昆虫です。カワゲラと同じく蛹の段階がなく、幼虫(ヤゴ)から成虫になります。陸上羽化のうえ、成虫は飛翔力が抜群ですので鱒の餌にはなりにくいものですが、羽化直後や産卵時は別。特に産卵時は雌雄そろって水面スレスレをホバリング。“ガバッ!”とばかりに捕食されたシーンを数回、目にしています。
     
  1. 幼虫(ヤゴ)
*カワゲラ以上の強い肉食性幼虫
[フィロプルーム・ドラゴン・ニンフ]
*見た目以上に水中でリアルなパターン
 

かなりの急流にも生息するためボディは幅広で扁平形状。ただし一旦流されると幅広ゆえに流れに翻弄されやすいうえ目立ちます。

ニワトリなどキジ科の鳥がもつ柔軟な未成熟ファザー(フィロプルーム)をボディに使用。水中では絶妙になびき鱒を魅了(するはず)。
     
  2. 水面に落下し
スペント状になった成虫

*スペント状は絶命個体のシンボル
[スペント・ドラゴン・フライ]
*近距離なら実用性充分の超大型ドライ
 

写真はアキアカネ。8月の山岳エリア。体長は5cm前後。水中からはさぞかし目立つはず。左は羽化に成功したフタスジモンカゲロウ。

ボディはむろんエクステンド式。超大型ドライゆえ当然のデザイン。アイはフォーム。水中からは相当に“らしく”見えます。


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●カワトンボ(DAMSEL FLY)
カワトンボはトンボと同じく不完全変態。成虫も幼虫もトンボより断然スリムです。トンボより飛翔力は劣りますし、常に水辺付近を行動範囲にしますので、被捕食率はトンボよりもはるかに多いものと思われます。実際、“ガバッ!”なるシーンはトンボ以上に目撃しています。
     
  [成虫]
*光輝性に富む超スリムなボディ
[ツイストボディ・ダムセル]
*実用度の高いヘアウイング・スタイル
 

静止時にトンボは羽翅をスペント状に広げますが、カワトンボは揃えます。よりスリムで小型のイトトンドもカワトンボの仲間です。
ボディの光輝性が抜群ゆえ合成繊維素材をきつめにツイストし対応。ウイングはディアヘア。「ロングボディ・カディス」のおもむき。


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