無印良品キャンプ場 外あそび
通り過ぎていく場所を「風景」にかえてみませんか。小さなカメラで、旅、散歩、日常を楽しむ 清水茂樹◎編集者 No.009
 僕はいま3人の仲間と本を編集する仕事をしている。この1年で手がけた本はざっと20冊。ほとんどの企画に共通しているのは「カメラと写真」だ。写真の歴史を探ったり、芸術として追究してみる、なんてカタい内容はほとんどない。カメラという趣味を通して人生を楽しく過ごしている人たちの話を聞き、読者に伝える。そして素朴な写真の力というものを見直してみよう、というのが簡単な編集方針だ。
 小さくてよく写るデジタルカメラが普及したおかげで、思うまま気軽に写真を撮るここちよさに気づきはじめた人が増えている。絵心がないから、機械の操作は苦手だから・・・、なんてことは気にする必要はない。失敗したってかまわない。いつもカメラを持っていることで通り過ぎるだけの場所が「風景」に変わる。なにげなく心にとまった景色を後から見返すと「幸せだったなぁ」なんて気づかせてくれる。小さなカメラ1台あるだけで、そこからたくさんの楽しみが広がってゆく。こんなカメラの楽しさや写真のおもしろさを、できるだけ多くの人に伝えたいと思っている。
 旅行でも、キャンプでも、散歩でも、通勤途中でも、かなり忙しい人でも楽しめるのがカメラのいいところだ。毎日撮り、そして写真を見返していくと、それぞれの季節には、その季節にしか見られない風景、出会えないものがある、ということがよく分かってくる。
 慌ただしい時が流れる編集部でも、空に映える夕焼けがブラインドの透き間からのぞくと、みんなカメラ片手に外へ走る。外に出て、風景を探しながら歩くのは楽しいし、心にもからだにもいい。忙しいからこそ、時々は上を向いて、空を眺めて、深呼吸をしてみよう。カメラは、使いこむほどにそんなことを教えてくれる、心憎い道具でもあるのだ。

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清水茂樹
1965年福島・会津生まれ。雑誌編集者。趣味のカメラと写真の雑誌「カメラマガジン」(竢o版社)編集長。

竢o版社
http://www.ei-publishing.co.jp/


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