無印良品キャンプ場 外あそび
起伏に富んだ旅 山を駆ける 鈴木博子◎トレイルランナー No.077
トレイルランニングという山を走る“遊び”に夢中になっている。
単純にトレイル(山道)を走るということだけど、これが言葉にできないほど面白い。

ランニングだからといってずっと走ってなければいけないことはなく、自分の感覚で登りは歩いて下りだけ走る。
トレッキングは昔からやっていた、ランニングも学生時代からやっていた。その二つを合わせたトレイルランニングはその中間だからと思っていたけど、やってみたら二つとは全く違っていた。
自然に応援されて体が勝手に動いていく感覚というのが一番しっくりくるのかもしれない。
身体を精一杯動かすことによってより自然に近くなり、自然の発するパワーを敏感に感じ取れるようになる。それは徐々に身体が自然と会話ができるようになっていくようなワクワク感で、どこまでも走っていけそうな気分になること。

トレイルはどことして同じ場所はない。山の形や植物が違うのは言うまでもないが、トレイルの作り方が場所によって区々なのだ。同じ場所でも季節や天候によって違う顔を見せたりもする。常に変化するので、いつも新鮮な気持ちで山に入ることができるし、いい緊張感をもって楽しむことができる。

この楽しさには何が隠されているのだろうと考えてみた。そしたら、トレイルランニングは旅なのかもしれないと思った。娯楽の旅であり、人生の旅である。アップダウンがあって時にすごく険しい、だけど想像を遥かに越えた景色や感動を与えてくれるものでもある。トレイルを走っている間に心はいろんな場所へ旅をする。その度にたくさんの発見をし、幸福感という形で成長をあたえてくれる。

例えばレースにも年に何度か出る。これは上記と違って競技だと思われがちだけど、あながちそうではない。自然の力を感じたくて、自分の身体の感覚を大事にしたくて山に入る延長でレースに出ている人が多いためか、レース中も選手同士挨拶をしたり、おしゃべりをしたりする。
だから10km20kmの短い距離でなく、100km超級の長い距離で選手や自然、そして自分の体と対話しながら走れるコースがとっても楽しい。人生にしてみたら短いけど、このコース中で起伏に富んだ旅を楽しむことができるのだ。

トレイルランニングに出会ってからは山に通うことが生活の一部になっている。心と体が健やかでいるために不可欠な“遊び”。今の私を形成してくれている感覚や暖かい人脈、お仕事もこの“遊び”の影響がかなり大きい。
これからも自然と共存した地球大の“遊び“トレイルランニングでいっぱい遊ぶぞぉ!

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鈴木博子
1976年、愛知県生まれ。
トレイルランナー。
親の影響で幼い頃から山に登る。軽い気持ちで参加した日本山岳耐久レースがキッカケでトレイルランニングの世界に入る。楽しみの一環で海外レースにもいくつか参戦。現在はその楽しさをたくさんの人に伝えようとトレイルナビゲーターも勤めている。2009年度レース成績。日本山岳耐久レース女子準優勝、ツールドモンブラン(フランス)166km 女性14位、Bishop 100km(アメリカ)女子総合優勝。