無印良品キャンプ場 外あそび
なぜ樹に登るのか? ツリークライミング 上田康美◎日和田林産(有)専務取締役 No.054
私の家は標高1,300mの山の中。玄関を出ればアウトドアーの世界が広がり、外あそびにはことかかない。
ログハウス造り。チェンソーの彫刻。しかしながら、あまり遠出する外あそびは皆無に等しかった。そんな私に、変化をもたらしたのはツリークライミング。

そのきっかけは地域の活性化のための手段。私の友人でもあった俳優の故渡辺文雄氏からジョン・ギャスライト氏を紹介していただき、ツリークライミングを始める。

ヘルメットにサドル(ハーネス)とロープ、カラビナ。装備だけをみるととても遊びとは程遠い感じはあるが、れっきとしたレクリエーションの手段。
枝にロープをかけ、独特のロープシステムを駆使して樹に登る。昔から木登りは大好きだったが、それなりに危険が伴う。ツリークライミングはどんな高い樹でも安全に登ることができ、年齢を問わず誰でも樹に登れるのが魅力である。

私は30年近く山で仕事をしているが、どんな高い山のてっぺんで仕事をしていても、何か物足りない。なぜなら。そこには私よりはるかに高い木々達がそびえたっていたから。ツリークライミングと出会ってからは、そんなもやもやは完全に払拭された。

休みの日は、家族と弁当持って森へ出掛ける。目的の樹に挨拶をし、登るための枝を探す。ポイントが決まったら、専用の錘(オモリ)に紐をつけ枝をめがけて投げる。これはまだツリークライミングの準備段階なのだが、その感覚がまるで射撃そのものなのである。これが原因でクレー射撃を止めてしまったくらいおもしろい。枝に紐がかかったらロープに交換し専用のロープシステムを作って樹に登っていく。
地面から足が離れると、日常が頭の中から消え去る。ストレスのない私にはわからないが仲間達はストレスがかなり解消されるという。あとは目的の枝に到達するまで登り続ける。当然、子供たちも一緒に登っている。

生業のために山に住んでいた私が、ツリークライミングと出会ってからというもの、自然が心底好きになったような気がする。

なぜ樹に登るのか? それは、森へ行き樹と友達になること。植物も呼吸をし、栄養補給をし、かなり真剣に生きていると私は信じている。
私はいつも子供たちに、「樹も人間と同じように感情を持っていて、人間が何をしているのかをじっと見守っているんだよ。」と話している。
失われつつある自然を、どうしたら今のまま後世に残せるかを家族で考える。
ちょっと大袈裟かもしれないが、森に入り樹に接していると、森や樹のパワーが自分の体にしみ込んでくるのが実感できる。

ツリークライミングのインストラクターになった現在は、イベントで多くの皆さんにツリークライミングを体験していただく傍ら、ライセンス講習会も開催しています。

最近の私の外あそびは、ツリークライミングを体験していただいた方の笑顔を見ること。そして樹が後ろで微笑んでいるのを感じること。

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上田康美
1955年4月22日生 日和田林産(有)専務取締役
山仕事の傍ら、ログハウスの設計施工
ツリークライミング®ジャパン オフィシャルインストラクター
ツリークライミング®クラブ 橙(だいだい)代表
チェンソーの彫刻

TREE CLIMBING®JAPAN
http://www.treeclimbingjapan.org