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ダイビングを始めて5年。伊豆、大島、葉山の海に通っていた。
それが遥か南、慶良間諸島へと私を導いたのは「ケラマブルー」という言葉で表現される、美しく青く広がる海と、そこに強く生きるサンゴを見てみたいと思ったからだ。
世界中の海を見たダイバーが一番に選ぶ美しい海がここ日本にある。
それが慶良間諸島だ。
2008年7月、梅雨の明けた沖縄、慶良間諸島へと向かった。本島から、フェリーで辿り着いた阿嘉島。
真っ青なケラマブルーの海が私を迎えてくれた。
その海は深い紺碧から、藍、青、水色、とさまざまな青の色彩で広がっている。
ドキドキとタンクを背負い、いざ海へ飛び込む。その瞬間、目の前に広がる海中の美しさ。まるで空から地上を眺めているようだ。そこに生えるサンゴ、色鮮やかな魚が縦横無尽に泳ぐ、果てしない海中の世界。
しかし、サンゴの白化が進む沖縄の海。各地で叫ばれた異常気象。
この阿嘉島の海もその被害を受けていた。海の水温が31度。
例年ならば台風が通り過ぎる事で、海水がかき混ざり、水温が低く保たれる。今年はその台風がほとんど発生せず、水温は気温と共に上昇していた。
サンゴは大丈夫だろうか……。
[復活への道]と名付けられた、現地ガイドの人たちが毎年サンゴの成長を見守っているポイントに潜った時、その不安は希望に変わった。
小さな赤ちゃんサンゴがあたり一面に広がり、その枝を伸ばしつつあった。まだ小さいけれど、鮮やかな色のサンゴがあちこちに育っている。
なんとも美しい光景だ。白化して粉となったサンゴが海底に広がり、その上に新しい命が芽生える。生命力は本当に強く美しいと感じた。
朝起きてから陽が傾くまでただひたすら潜り海と遊ぶ日々。
遊んだ後は、心地よい疲れをよく冷えた生オリオンビールと、ケラマブルーの海に沈む夕日で癒す。
最高の時間。
島を去る日、来年も絶対あのサンゴに逢いに来よう、あのサンゴがまたもう少しその枝を伸ばしていますように……と心に願った。

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1971年東京生まれ。
キャンプ好きから、アメリカの国立公園で働くパークレンジャーに憧れOLを辞め、カリフォルニアへ渡米。
北米の国立公園を巡り、イエローストーン国立公園でインターンとして夏を過ごし、帰国。
現在は週末にサーフィンを楽しむ会社員。
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