無印良品キャンプ場 外あそび
意外と忘れていませんか。五感を磨くとっておきの場所 大石美樹◎編集者 No.017
 自然を相手にするときは、動物的な感覚を必要とすると思う。山であっても、海であっても同じ。私は、趣味というレベルではないが、登山、キャンプ、シーカヤック、MTB、釣り、サーフィンなどと自然がフィールドとなるあそびをひと通りかじった経験がある。あそびといえども、自然に勝とうとするといつも失敗し、痛い目を見るのである。考えて行動する時間などないのだ。まさにこの時、日々どれだけ五感が鈍って生活をしているかを痛感する。
 我が家の愛犬、ラブラドールリトリーバーのリジョイスは、手に負えないほど、甘えん坊で、暴れん坊で、ようはわがままな犬。たまの休日には、そのリジョイスをつれて、川や海に出かける。日ごろ一日中家にいるのだから、それはストレスもたまるのであろう、でっかい図体を身震いさせながら、自然を楽しむように走りまわる。そういう姿は、都市で淡々と暮らす自分の姿と重なっている。
 だから、リジョイスを海に連れて行くときは、私はサーフボードを抱えてゆく。ねっからのサーファーではないので気が向いたら海に入るくらいだが、それでも海の上でプカプカ浮いていると、なんともいえない爽快感を味わい、そして新しい発見に気づく。自然は最高の教師だと思う。波が立つ前に海面はどう動くか、海水はどう引いていくのか。自然とあそぶというのは、都市生活を送っていると忘れがちな五感を刺激され、海にいるとそれが研ぎ澄まされてゆくのを感じる。
 それでも、なかなか何時間もかけて山や海へ行くことができない。そんなときは、身近にある自然と戯れる。近所を流れる川の近くを散歩することも、木々の茂る公園で過ごすこともある。海で感じる感覚と同様の感覚を、都会にいても感じることができるからだ。私にとって自然の中であそぶ「外あそび」とは、人間らしい感覚を思い出させてくれる場所で、心も体も健康的にリセットさせてくれる存在なのである。都会に暮らし、環境を守り、自然と共存する。そんな生活が送れたら、本当に幸せではないだろうか。

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大石美樹
月刊ソトコト編集部員。自然をフィールドとした雑誌編集に長年携わってきたが、快適生活も大好きな都会人。
最近は、植物を取り入れた都市型インテリアへの自宅改造に熱中。


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