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僕の住んでいる津南町は日本有数の豪雪地帯だ。今年の雪はニュースに取り上げられるほどで、その知名度はとうとう全国区となってしまった。津南が雪の町というのは昔から変わらない。津南で育った僕にとって、冬のあそびといえば雪あそびだった。中でも子どもの頃、雪の中に自分たちだけの秘密基地を作ってあそんだことは、今でも忘れられない思い出だ。
12月に入ると本格的に雪が降り始め、気づけば自分の背より高い雪の壁がいつの間にかそびえ立っている。そんな雪の壁ができると、家からかんじきを履き、スコップを持って、近所の友達を呼びに行く。集合した時点で雪の壁に挑む。秘密の基地「かまくら」の製作開始だ。まず雪の壁によじ登り、上の軟らかい雪を踏み固める。天井が落ちてこないようにするためである。この作業を怠るとすぐ天井部分が落ちてきてしまう。次にスコップで横穴を掘り始める。入り口は小さく中は広くを目標に堀り進む。モグラになった気分でひたすら掘る。なかなか思った通りには掘り進めない。
そうしてできあがったのは「かまくら」と呼ぶにはほど遠いシロモノだったが、子どもの頃の僕らにとって秘密基地の完成は夢のようなことだった。友達みんなで完成を祝い、各家庭よりお菓子やジュースを持ち込む。僕の担当は暖房。祖父の使っていた火鉢を借りて持ってきた。この時点で親たちに知られ秘密基地ではなくなってしまうのだが、あまり深くは考えなかった。人から与えられたものではなく、自然というフィールドに自分たちの創造力だけで作りあげたものだったから、感動もひときわ大きかったのだろう。
あの頃から二十数年、今年は父親になる。幸い3月だというのに津南にはまだ3mもの雪が積もっている。産まれてくる子どもと一緒に雪あそびを楽しむため、雪だるまやかまくらもどきを作って予行演習にいそしむ毎日だ。

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| 無印良品津南キャンプの地元・津南町出身。都会にあこがれ上京したものの生活するなら津南だと悟り帰郷し早5年。自然相手の仕事を望みキャンプ場へ就職、事務から力仕事なんでもこなす地元人。趣味は料理、おいしいと思っているのは自分だけの可能性も!? |
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